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日本健康教育学会
Japanese Society of Health Education and Promotion

ご挨拶

理事長就任にあたって

一般社団法人日本健康教育学会 理事長 神馬征峰
(東京大学大学院医学系研究科)

Masamine Jimba
 この度、第3代目の理事長就任に当たり、一言ご挨拶申し上げます。
本学会の生みの親であり育ての親である宮坂忠夫先生、さらに本学会の成長を加速化してくださった衞藤隆先生のあとを引き継ぐこととなりました。
 引き継ぐべきこととして、前衛藤理事長が3期目の開始時、2011年にあげていた活動目標を振り返ってみましょう。まとめると、以下の8点に集約できます。

1 次世代への学会活動の伝達、2 学会誌のさらなる質の向上、3 国際交流の推進、
4 ホームページの英文版の検討、5 学会員へのサービスの向上、6 健全な財政の維持
7 安定した事務局体制の維持、8 学術団体としての社会貢献、特に東日本大震災被害者への支援

この活動目標に従って、2014年の任期終了まで多くの活動成果が得られました。今ある成果を念頭にいれながら、以下の3点の活動を今後は強化したいと思います。

1) 学会運営における世代交代の推進

 1991年6月の設立以来、本学会は20年余り活動を続けてきました。会員数は1200名前後に達しています。しかしながら、学会として成熟していく過程で、2013年7月11日、宮坂先生が逝去されました。設立当初の理事メンバーの多くも名誉会員になられ,学会運営の中心が次の世代に移行しつつあります。世代交代はすでに始まっています。この流れの中で、できるだけ多くの新世代がベテラン会員の知恵を借りつつ、理事や評議員として責任ある役割を果たしていくことが期待されます。新世代が自由に突っ走るのではありません。シニア世代の貴重な経験を受け取りつつ、創造的な活動をしていくことが重要です。さらにもっと若い世代の活躍もまた大事です。学生会員の増加と参画を推進していくべきです。

2) 学会内外への情報提供の活性化

 「健康教育・ヘルスプロモーション」の基本的な知識と最新知識の情報提供が必要です。第1に、本学会は過去にテキストを刊行しました。しかし定期的にアップグレードされていません。古書化しています。定期的にこれをアップグレードする必要があります。第2に、学会誌について、これは安定して年4回の刊行がなされています。実践報告や質的研究も強化されてきています。この流れを推し進めつつ、今後は国際化に向けた取り組みが必要です。世界からメッセージを受け取るだけではありません。世界にメッセージを発信していくアクションが必要です。第3に、ウェブサイトは年々改善されてよくなってきています。ただし、まだまだ発展の余地はあります。最新の学術情報と現場で役に立つ実践情報、これらを今後いっそう提供していく必要があります。それによって、「健康教育・ヘルスプロモーション」を看板にかかげる学会としての機能を果たしていくことができます。

3) 攻めの学会活動の推進

 国内においても世界においても、本学会のプレゼンスをより高めていくべきです。国内ではそのためのアドヴォカシー(政策提言)を政府機関や一般社会に対して行っていく必要があります。医療、看護、公衆衛生、栄養、教育、産業など、さまざまな場面に学会活動を広げていくチャンスがあふれています。チャンスをもっともっと生かすべきです。国際的には、健康教育・ヘルスプロモーション関連の国際学会に会員が積極的に参加しています。参加者としての報告内容も年々充実してきています。しかし参加して発表を聞くだけではなく、発言者としての参加をもっと強化していくべきです。
最後に、以上の3つの活動を推進しつつ、本学会を日本における「健康教育・ヘルスプロモーション」のプラットフォームとしたいと思っています。本来の専門が何であれ、ここにくれば「健康教育・ヘルスプロモーション」についての基本的な知識や技術が身につく。ここに来れば最新の情報が得られる。そしてここに来れば、多彩な専門分野の人と出会い、新たな創造を経験できる。そんな学会を目指したいと思います。

 2014年7月1日からは、一般社団法人としての第1歩を踏み出すことになります。学会としての新たな第1歩です。同時に、会員一人一人の新しい第1歩でもあります。この学会という母体が勝手に動きだすのではありません。会員の皆様の1歩が合わさることによって、学会もまた大きく前進できます。どうかご支援、ご協力のほど、お願い申し上げます。